ETUとは、エキスパートチームユニットの略で、
当院が急性期として機能を発揮するために、専門的な技術・知識を持った人材が活動していくスペシャリストの集団のことで、今年の4月に発足しました。
ETUメンバーと一般の看護スタッフとの大きな違いは、ETUメンバーには通常の部署異動が免除されるということです。これまで、看護師は折角慣れたころには異動となってしまうことで、広く浅くという側面がありましたが、ETUという仕組みができたことで、「専門性を高めたい」と希望する職員を病院全体でサポートしてしていくことができるようになりました。
もう一つの違いは、役職者としての職務の免除ということがあります。例えば、主任として働いていた看護師がETUメンバーとなると、それまでの主任としての所属部署での役割と役職は免除されます。
ETUメンバーにも階層があり、ジュニアメンバー、シニアメンバー、シニアトップと分けられます。
処遇面でいうと、ジュニアメンバ-からシニアメンバーになると主任級の給料表が適応され+1万円の手当、シニアトップになると副師長級の給料表が適応され+2万円の手当がつくことになるそうです。
ETUを辞めることはいつでも可能です。一旦昇格昇給した給料は下がることはなく、もしシニアトップになった人が、ETUを辞めると、副師長として戻ることになるとのことでした。
現在、救急部、アンギオ室、手術部、集中治療部の4部署が稼働しています。
それぞれの部署からの活動報告がありました。
[救急部]
救急部ETUは、トリアージ実践能力の向上と外傷看護のスキルアップを目標に、市内外におけるJPTECコースへインストラクターとして参加したり、院内でプロバイダーコースを運営したり、受講生の事前学習のサポートを行うこともしています。また救急看護学会開催の外傷初期看護コースへの参加や、救急領域の研究会に参加したり、積極的に発表しています。ドクターカーにも同乗し、病院到着前より患者への治療の補助や看護、家族看護などを実践したり、救急隊や消防隊、ドクターヘリや防災ヘリと協働活動を行っています。
[アンギオ室]
アンギオ室ETUでは、心臓カテーテル検査治療の補助業務や術者の先を読んで行動することを目標に活動しています。この目標に向けて今年度は自己研鑽することを中心に活動しています。院内で勉強会を開催したり、全国各地のカテーテル治療の学会などに参加したりしています。経験を積み重ね、質の向上をはかっていきます。
[手術部]
[集中治療部]
集中治療部ETUでは、各種重症患者の看護業務を行っています。専門的知識・技術を習得し、人工呼吸器や補助循環などの特殊治療を安全に管理する方法を学んだり、患者・家族を精神的に支援することを目標に活動しています。また、カンファレンスにおいてアセスメントやケア方針を積極的に発言したり、振り返りを行うことで次のケアに活かしていくなど、看護の質向上に貢献していきたいと考えています。